この記事は前回記事の続きです。
地理院地図にも記載がある分岐にやってきた。ここは記憶にある。
ハイキングコース時代の看板が残っていた。今これを見るのはごく一部の物好きのみだ。
柱から落ちてもなお川治温泉方面を案内し続けるけなげな看板。
ここまではほぼ同じ標高をたどってきたが、この先は恋路沢へとどんどん下っていく。
下り勾配になるということはそれだけ水の勢いが増すということで、道の状態は一気に悪くなった。路面には水が流れた跡の溝が多数出現した。
お、この辺りの風景は見覚えがあるぞ。
とうとう路盤が完全に流出し、溝の中を歩くようになってしまった。
溝は3mほどの深さにまでなったが、ここで何とか路盤に復帰した。
説得力のある落石注意看板。
とうとう来てしまった!今回最も危険な崩落。
谷底までかなり急に切れ落ちているうえ、上方への迂回も簡単ではない。
しかし、擁壁の基礎に20cmほどの幅で靴が載せられるスペースがあるので、バランスを崩さないように慎重にここを渡る。
谷は深すぎて見えない。万が一滑落しても谷底までは落ちないだろうが、これは恐ろしい風景だ。
突破!!!
擁壁の頼もしさは大きく、意外とそれほど恐怖を感じなかった。
しかし、今後崩壊が拡大して綱渡り区間が長くなると厳しくなってくるだろう。
最大の難所を突破した後は、路盤が流出しどこが林道なのだかわからない状態になってしまった。
恋路沢との合流はすぐなので、路肩から大きく外れないように歩く。
恋路沢に合流。いやあ、酷い荒れ具合だ。かつては鬼怒の奥入瀬とも言われたこともあったのに、見る影もない。
恋路沢に出てからは、一部土砂に埋もれている場所もあるものの、先程よりは格段に歩きやすくなる。
ここの溝は覚えている。
ここのカーブも覚えている。
なんと橋が流されていた!!
恋路沢はこのような状態になってもアトラクションを残してくれていた。
下流側に土砂がたまっていたのでそこから沢を渡ることができた。
さらに下流の橋。先ほどの橋が流される前はこのような橋だったのだろう。
逆川林道合流直前にも大崩落が。最初から最後まで大荒れの林道であった。
逆川林道にも見どころはある。栃木県では数少ない素掘りのトンネル。
内部はモルタル吹付だが、味わい深い。
2本目のトンネル。
この辺りの逆川は急で、滝になっている。
暗渠の上に建てるところがあったので、立ってみた。
開渠になるところでは滝になっていた。
逆川林道入口まで下ってきた。ここまでは一般車も入ってこれるので無事生還となった。
恋路沢ハイキングコースの看板は消されていた。
近くには放棄された看板も。
浜子橋を渡り、国道121号に出て白岩バス停に出て、バスに乗りロープウェイのふもとまで帰った。これにて丸山登頂と恋路沢ハイキングコースのリベンジを果たした。