part1の続き。
大井川にへばりつくように蛇行しながらゆっくりと走り、沢間駅に到着。簡素な作りの駅である。
列車は寸又川合流付近の鉄橋で速度を落とす。
明らかに川の色が違うのが特徴的だ。
続いて土本駅。土本集落は家は4軒ほどしかなく、かなりの秘境駅だ。
続いて川根小山駅。発音に合わせ「川猫山」の表記もあり、かわいらしい張り紙などがある。小山集落は少し離れているため駅前には何もなく、相当な秘境駅だ。また、この近くには聖地のひとつの小山橋があるのだが、今回は日程の関係上スルーした。
ここからさらに山深くなっていく。
アプトいちしろ駅に到着。ここから次の長島ダム駅までは日本で唯一のアプト式鉄道区間となる。アプト式電気機関車連結のためしばらく停車。トイレ休憩もできる。
アプト式とは、下の写真のようにギザギザの線路に歯車を噛ませて急こう配を登る方式で、90パーミルの勾配を登っていく。
出発。アプト式でも乗り心地はほとんど変わらなかった。ゆっくりと力強く登っていくと、長島ダムが見えてくる。手前にはしぶき橋という吊り橋もある。アプトいちしろキャンプ場と、アプトいちしろから長島ダムに至る旧線(ミステリートンネル)も聖地なのだが、ここも時間の関係で割愛。
あえて手前の柵を写すと、どれだけの急こう配を登っているか分かる。
そして最初の目的地、奥大井湖上駅に到着。ここでほとんどの人が下りた。こんなに有名になっているとは思わなかった。
周辺に民家は全くなく(臨時営業のカフェはある)、眺望専用の駅と言える。
まずはホームを眺める。ホームの半分は本当に湖の上にある。
ホームから、湖越しに井川線の旧線が見える。
さて、次の列車までに戻ってこないといけないため、さっそく展望スポットに向けて歩きだす。線路沿いに歩道が付けられており、レインボーブリッジの名がついている。
トンネルの脇まできた。ここも原作で登場したシーン。
トンネルの脇から急な階段を登っていく。下の写真は帰りに撮影したものだ。山奥まで来たが容赦のない灼熱の陽気で、汗が一気に噴き出す。
振り返ってレインボーブリッジを見る。
途中から勾配が緩くなるが、まだまだ階段が続くし草が生い茂っており草を避けながら進む。もうひと踏ん張りだ。
駅から15分ほど、息を切らしながらようやく展望スポットに到着。
期待通りの素晴らしい眺望!!!
観光ポスターや原作にも登場する、視界いっぱいの美しい湖と、それを直線的に二分する井川線、そして中央の岬の突端のような場所にある奥大井湖上駅。
日本でもここでしか見られない独特の景色である。
休憩を兼ねてしばしここで景色を楽しんだ。
帰りに、展望スポットと反対側にある東屋に訪れた。展望スポットとは別の絶景が望める。
駅に戻り、臨時営業の湖上駅cafeでアイスコーヒーを飲んで一休みした。
いくら休んでもなかなか汗が引かないほどの猛暑であった。
このあと、ある界隈には有名なあの駅に訪れる。
part3につづく