のら松の旅日記(ブログ版)

鉄道・登山・県道標識収集の総合旅行記

【秘境踏切】栃木県最北の踏切

※2020年9月22日 写真の追加及び内容の訂正を行いました。

 

秘境駅はかなり一般化が進んだジャンルで、飯田線では秘境駅をめぐる「秘境駅号」が運行されるほどまでになった(現在は運航中止)

※訂正(2020/9/22) 2020年の秘境駅号は11月13日~15日等に運航されるそうです。

www.kzlifelog.com

  

 

ただ、「秘境踏切」は相当マイナーなジャンルであろう。そもそも踏切を取り扱ったサイト・動画等自体少なく、一風変わった踏切は注目されることもあるが、人里離れた山中にある「秘境踏切」は、それ自体はごく普通の踏切であることがほとんどであるため非常に地味で、ほとんど注目されていない。

 

そんな中ふと気になっていたのは、東北本線豊原~白坂の県境区間でいくつか見られた、山の中の小さな踏切。

その踏切を渡る道はどこから来て、どこに行くのか。

実際に行ってみた。

 

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数件の家の前を抜け、細い道を進む。この先に踏切があるような雰囲気ではない。

 

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最後の家の前を通り過ぎると道はさらに怪しい雰囲気に。同時にかなりきつい上り坂となる。

この道をさらに進むと…

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唐突に踏切が現れた。

名前は水原踏切。ふもとの集落の名から来ている。

たどり着いたときに踏切が鳴ったのでちょうど電車が通過するのを眺めたが、車内から私を見つけた人は驚いたかもしれない。

 

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踏切の先は細い道が続いている。少し歩いてみる。いったいこの道はどこに行くのか。

 

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交差点に差し掛かったところで道は封鎖されていた。

この先は開発が放棄されたと思われる別荘地だ。

道も含め私有地かもしれないので進入はしないでおく。

 

さて、この付近の秘境踏切はここだけなのだろうか?

道を戻り、一本南の道に来てみた。

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こちらもなかなか細い道だ。

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東北本線は築堤区間となるので、トンネルとなる。東側は普通のコンクリートでできているが…

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反対側はレンガアーチとなっている。

これは趣深い。土木遺産としての価値もあるだろう。

 

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トンネルの先は細い道が続き、別荘地の一角に出る。

 

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右の細い道が先ほどのトンネルに続く道。手前は別荘地に続く。

奥は開発が頓挫したエリアのようで、封鎖されている。

 

このようなコンクリートとレンガが組み合わさったトンネルはこの付近に計3か所あるが、どれも同じような外見なので紹介は割愛する。

 

水原踏切の次の踏切はかなり南になり、黒田原~豊原間にある。

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のどかな道を行くと、やがて未舗装になり、

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唐突に立派な踏切にたどり着く。

このギャップが秘境駅同様、秘境踏切の魅力であると言えるであろう。

名前は旗鉾踏切という。これも近くの集落からの命名だ。

 

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余談だが、旗鉾踏切の南側には、農道と水路を一跨ぎする見事なレンガアーチも見られる。

 

ここより南に行くと黒田原の街中になり、秘境感はなくなる。

秘境踏切の魅力を伝えきれたかわからないが、秘境踏切の紹介はこれで終わりにする。